外構工事の時期を迎える際に目にする「外構図面」についてですが、
一般の方は「どうやって見たらいいのかわからない方…!」という方もいるのではないでしょうか?
このページでは、外構エクステリアの設計から施工まで関わっている現役のプロが解説します。
基礎を知るだけできっと面白くなることでしょう。
ちなみにこちらのページでは基礎的なポイントを解説しますので、既にご存知の方はご容赦くださいませ。。。
外構図面の見方なんか知らなくて当然
我々のような外構に従事するものは、外構図面の見方がわかるのは当然です。
しかし一般の方は“わかならなくて当然”ですよね?
僕がそれに気付いたのは、実はお客様の一言からでした。。
外構の相談をいただいたお客様に、提案用の外構図面をお渡ししたところ、
「これ(図面)見方がわからないんだけど教えてくれる?」と、言われたことからでした。
当たり前に思っていた自分が情けなく、僕の感覚を変えてくれた大きな出来事でした。
それにより『基礎的な内容から丁寧にしっかりとお伝えしなければ!』と考え改めました。
外構図面の見方がわかる4つのポイント
ここで紹介するポイントは、外構図面の見方として基礎的な部分です。
簡単なのでサクッと覚えて外構に興味を持ってもらえると嬉しいです。
方位(方角)

外構図面の向きの見方を示すのが「方位(方角)」です。
- 敷地のどこが図面の上になっているのか?
- どこが建物の玄関になるのか?
- どこが道路に面しているのか?
- 地図のように上側が“北”じゃないの?
などなど、外構図面で重要なポイントとなるのが方位(方角)です。
多くは「北」を示す『N(North)』で向きがわかるようになっています。
こちらは一目でわかる簡単なモノなので、ぜひ覚えておいてください。
境界杭

敷地の境界である重要なポイントの見方ですが、おそらくどの外構図面にも記載されていることでしょう。
主に境界塀(ブロック塀やフェンスなど)を配置する、もしくは既に配置されているものが、どちらの敷地の所有物なのか(共有物か)が明確に確認できます。
上記の図面の場合○印の内側に3方の塀がありますので、すべて敷地内の所有物という見方になります。
境界を越えての計画は基本的にNGなので、外構工事において重要なポイントであります。
縮尺

外構図面上で長さや高さなどの寸法を確認する上で、まず最初に必要なのが縮尺を確認することです。
- 「1/20」=20分の1
- 「1/50」=50分の1
- 「1/100」=100分の1
- 「1/200」=200分の1
- 「1/300」=300分の1
このように外構図面には【1/◯◯◯】と表記がありますので、定規で寸法を測って“◯◯◯倍”すれば実際の寸法がわかります。
上記の図面の場合【1/100】と記載がありますので、図面上の1cmが実際の100cm(1m)であることがわかります。
これによって外構に関するモノの広さや大きさをイメージし、必要であれば修正を検討したりします。
高さレベル(高低差)

外構図面のなかで、実は高さも記載されているモノがあります。
上記の図面で見る【BM±0】は道路上のマンホールが基準点であることを示しており、そこから「+100mm」や「+200mm」などと高さを決めて工事は進められます。
【設計GL】というのは建築物の基準となる地面の高さ(グランドライン)であり、それも【BM】との高低差で測定することでわかります。
立面図の青い四角部分は、道路のL形側溝の高さから設計GLまでが100mmであることがわかります。
まとめ
ここまで外構図面の見方として、基本的な記号の見方を紹介しました。
外構図面は複雑ではなく、簡単にわかる!と感じて頂けたら嬉しいです。
また、わからない部分は遠慮なく業者さんへ聞いてしまって大丈夫です。
きっと丁寧に説明してくれるはずですので。